ヴィジョンとかミッション、バリューってそんなに必要なの?
「ヒデさん、HP作るからヴィジョン考えて下さいよ」
ちゃんとしたHPもなかった4年前に、そう言われて無理矢理作ったヴィジョンは
その後、まんまと僕を随所で困らせることになりました。
「こういう人でしょ」
って言われる、思われるのが嫌だったってあれだけ書いたのに、
「111人の社長と1000億円企業を作りたい人だ」
と言われる、思われることが多くなったためです。
いや、ちげえんだよ、別にそんな拘ってねえし、
今のまんまでも、ちっさくなってもおっきくなってもみんなが幸せだったらそれでいいんだって。
あー、めんどくせえなあ。
どっかに
ヴィジョンの無い自由と責任に耐えうる大人
ヴィジョンなんてなくても毎日幸せに一所懸命に頑張れる大人
っていねえのかな。
もういいや、新しいヴィジョンこれね。
「ヴィジョンのない自由を恐れない、ヴィジョンの要らないチームでいる」
こんなしょうもないことを公の場で言う人間が代表のグループです。
でも、そこには、そんなしょうもない人間でもいい、そんな人間がいい、
と言ってくれているメンバーがいます。
そして、
「社長という名の同僚がいます」
だから、経営者の孤独を感じません。
そんな「特殊な事情」が「普通」な、変な会社でグループ、それがINSTYLE GROUPです。
「仕事が趣味です」
趣味だからヴィジョンとかミッションとかバリューとか、大層なこと言いません。
「本業は何ですか?」
聞かれても困ります。
趣味だから。
趣味なんて、手段が目的化したものです。
ドライブが趣味な人はドライブが好きなんです。
移動が目的じゃありません。
キャンプが趣味の人の目的はキャンプすることで、
宿泊が目的じゃありません。
同じように、何をするかじゃなくて、誰とするかだから、
「一緒にいて楽しい」チーム・ファミリー・メンバーと、
そのこと自体を楽しみながら、何が出来るかな?ってなんとなく考えながら、
仕事をしています。
趣味だから、強制したり、ガチガチのルールをあまり敷きたくないんです。
でも、物事を楽しめるための、スムーズにするための、
ルール、マナーはきちんと遵守したいし、させたいんです。
昔、「趣味は苦しくて良いんだ、趣味なんだから。
マラソンも山登りもキャンプも、俺は趣味だから苦しくてもやれてる。
あれが仕事だったらよっぽどの高給じゃなきゃやらない。
逆に仕事は楽しくなきゃいけない、仕事なんだから、楽しくなけりゃ、嫌になっちまう」
って教えてくれた先輩が居ました。
今でも、この言葉は好きなんで、大事にしています。
だから、ウチのメンバーで、「仕事」って思ってる度合いが強いやつは、せめて楽しくいて欲しいなと思います。
僕は仕事は「趣味」だから、苦しくてもいいや、って思ってしまうけど。
こう書くと、また今度は楽しければそれで良い、なぁなぁで良いと思われるから、
もう少し付け加えるけど、結果は大事にするんですよ。
けど、それだけじゃない。
僕はそっち(結果)の方をはるかに大事にするけど、プロセスを無視するわけではないよ、って話で。
プロセスを大切に思う、第一にするメンバーが居ても、もちろん良いんです。
例えばゴルフに行くとして、
アマチュア(趣味)でもプロ(仕事)でも、
スコアはつけますよね、基本的には。
スコア付けないと、上手くなったか下手になったかわかんないし、勝ち負けわかんないし。
優先順位が、価値観の順番が、変わるんだよって話をしたいんですよね。
アマチュア(趣味)のゴルフで、
「マリガンでー」とか、「3mくらいあるけど、そのパットOKでーす」とか、「6インチOKです」とかは結局、
「1打の重み」とかよりも、「その日のゴルフ」を楽しいレジャーとして楽しむ事が出来たらいいんだろうし、
その日のメンバーがみんな同じ様なルールとマナーで楽しめたらそれで良いんでしょう、って事で、
そっちを優先してるんですよね。
けれど、
プロ(仕事)のゴルフに、
マリガンもOKパットも6インチOKもクソも無いですよね。
「1打の重み」が違うから。
だから、
よく聞く「ゴルフはルールの第一項目にマナーが書いてある」ってやつは、
「あくまでアマチュアは」が枕詞に付くんですよね。
プロでもアマでも、仕事でも趣味でも、数字は付けるし追うんですよ。
その真剣さが人によって違うだけで、
優先順位が人によって、プロかアマかによって違うだけで。
だから、プロは結果出すことが第一だから、
プロのルールブックの第一項目は、マナーじゃないんですよ。
あと、そもそもプロになるくらいだからそこは出来てて当たり前のところから来てるだろうし。
つまり、
仕事を「趣味」として、苦しくても楽しめる奴は、
自分でそうしたらいいし、結果を追えば良いと思ってます。
仕事を「仕事」として捉えてる奴は、
素直に、上級者やプロが、楽しめるように導いてくれるのに乗れば良いんだと思います。
で、結果が出るようになったらより楽しくなって、真剣になったりするじゃないですか。
「結局、結果を出せって言ってる」んじゃなくて、結局楽しめって言ってるんです。
それ(楽しむ事)に必要だから数字(スコア)は付けるし、追うんです。
今回はゴルフで例えたけど、
大体の事って、まずお試し、お遊びから始まって、
ハマったらより楽しくなって、より真剣になりますよね。
どんな分野でも、その道の本当のプロって、
お遊び、お試しの新規ユーザーを優しく楽しめるように、ハマれるように導くし、
そうやって入ってきた新規ユーザーって、同じように次の新規ユーザーを優しく導きますよね。
その繰り返しで、一定量の人がプロになり、一定量の人がアマとして楽しんで、
マーケットが広がっていくんだと思います。
もちろん、プロが、その業界全体が、大切にしていることを蔑ろにするような、
不誠実なプレーヤーに優しくしろとは言ってないけど。
僕はプロとして、この趣味である「仕事」というレジャーに、
毎年たくさんのメンバーが増えて、マーケットが拡大している事を嬉しく思っています。
プロや、プロ志望者には結果を第一に、
真剣に楽しく、結果を出させられるトッププロ、コーチで居たいし、
アマチュアには出来る限り楽しめて、結果ハマれて、成長出来る事を第一に、
この「仕事」というマーケット、趣味が、広がっていけるよう、優しく導けるプロでありたいと思っています。
そうやって少しずつ拡大してきたグループです。
これからもそうしていくと思います。
今僕らは、このチームでいることを大切にしながら、しっかりと各自を尊重しながら、
それぞれの強みを活かして、でも結果にこだわり、楽しくやれていると思っています。
5年後も10年後も、こうだったらいいな。
2022年4月1日